わが国の歴史をたどってみれば、“木々や石などにも霊魂がやどっている”というアミニズム、自然崇拝が根底にあった。農耕を主とする生活は、自然との共生の上に成り立っていた。日々の暮らしや、祭り、節句などの行事にも、自然とのかかわりあいが見られる。自然とともに暮らし、自然のサイクルを大切にしてきた習慣は、自然環境の消失とともに、だんだんと薄れていくようだ。十八世紀に起きた産業革命以降、大量生産、大量消費による経済力こそが富と繁栄の基本と考えられた。とくに、エネルギーの垂れ流しともいわれた二十世紀は、何億年もかけて地球が蓄積してきた自然の大切な資源やエネルギーを大量に消費することで、経済的発展をとげたといえるだろう。はたして、これでよいのであろうか。否である。未来に向けて、しっかりとした思想や考え方をもつことが急務である。さもないと、人類は自然から、とんでもないしっぺ返しを受ける危険性がある。
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