公的空間と私的空間の分離

2011.11.11

展示場住宅のプランニングの原則もやはり両義性であり、バランス感覚である。第一に展示場住宅は総二階である。狭小な敷地面積は日本の絶対条件であり、そこに三〇坪内外の床面積の住宅を入れるとなれば、総二階は必然的解答である。一階と二階はまったく異なる性質の空間である。ここでまたハレとケという用語を用いるなら、一階がハレの空間に相当し、二階はケの空間に当たる。一階は居間、ダイニング、厨房、客用水まわりといった公的空間であり、二階は主寝室、子供部屋、家族用水まわりといった私的空間にあたる。

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カフェバー派はケの空間に蓋をした。彼らにとってケの空間は無いも同然の空間だった。一方ハビタ派はケに蓋をすることを拒否し、ハレとケを合理主義の理屈に基づいて解体、再編しようとした。一方展示場派はケの意味もハレの意味もともに評価し、両者をはっきり分離した上で一階と二階に振りあてるのである。この分離は彼らの家族観の正確な反映である。一階は公的生活の場である。問題なのはこの場合の「公的」という単語の意味である。二階の私室に対し、その私室の主が集い、語り、団欒する場としての「公的」空間ではない。客人(もっと正確に言えば主人の会社の人間)をもてなす場としてのオオヤケなのである。これはオオヤケという言葉が日本において担ってきた意味を考えればごく自然なことである。





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